エピドラスコピーの最新知見

エピドラスコピーは難治性の腰下肢痛患者に対する診断治療法の一つである.診断面の特長は,通常の画像で得られにくい炎症や癒着などの所見を直接観察できる点にある.治療面の特長は,内視鏡下での生理食塩水を用いた硬膜外腔の灌流,神経周囲の癒着や瘢痕組織の剥離,目的部位への薬液投与の3つである.エピドラスコピーは,腰椎椎間板ヘルニア,腰部脊柱管狭窄症,腰椎手術後疼痛症候群への有効性が確認されているが,近年では新たな適応例や治療効果を高める工夫などが報告されて,さらなる発展が期待できる....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 37; no. 2; pp. 270 - 274
Main Authors 村井, 邦彦, 竹内, 護, 島田, 宣弘, 丹羽, 康則, 五十嵐, 孝, 佐藤, 正章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.03.2017
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.37.270

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Summary:エピドラスコピーは難治性の腰下肢痛患者に対する診断治療法の一つである.診断面の特長は,通常の画像で得られにくい炎症や癒着などの所見を直接観察できる点にある.治療面の特長は,内視鏡下での生理食塩水を用いた硬膜外腔の灌流,神経周囲の癒着や瘢痕組織の剥離,目的部位への薬液投与の3つである.エピドラスコピーは,腰椎椎間板ヘルニア,腰部脊柱管狭窄症,腰椎手術後疼痛症候群への有効性が確認されているが,近年では新たな適応例や治療効果を高める工夫などが報告されて,さらなる発展が期待できる.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.37.270