SGLT2阻害薬に対する院内採用の評価と使用基準の活用による適正使用支援の有用性に関する検討

「緒言」一般的に医薬品には有効性とともに一定の副作用も伴う. 特に, 新医薬品の臨床試験は, 高齢者の割合, 併用薬, 既往歴などが少なく, 実臨床よりも安全性の高い患者で行われており, 有効性, 安全性情報が限られている. そのため, 製薬会社は市販後調査を通じてそれらを検証し, 添付文書の改訂などで医薬品の適正使用に繋げている. また, 常に医薬品のリスクを適切に管理することを目的に, 平成24年4月11日に医薬品リスク管理計画(risk management plan: RMP)の策定に関する指針が示された. RMPは, 個々の医薬品について安全性に関する検討課題を特定し, 使用成績調査...

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Published in医療薬学 Vol. 43; no. 2; pp. 80 - 93
Main Authors 佐村, 優, 小川, 寿子, 仙内, 光子, 堀, 慎太郎, 山本, 彩子, 腰岡, 桜, 廣瀬, 直樹, 関根, 寿一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.02.2017
日本医療薬学会
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Summary:「緒言」一般的に医薬品には有効性とともに一定の副作用も伴う. 特に, 新医薬品の臨床試験は, 高齢者の割合, 併用薬, 既往歴などが少なく, 実臨床よりも安全性の高い患者で行われており, 有効性, 安全性情報が限られている. そのため, 製薬会社は市販後調査を通じてそれらを検証し, 添付文書の改訂などで医薬品の適正使用に繋げている. また, 常に医薬品のリスクを適切に管理することを目的に, 平成24年4月11日に医薬品リスク管理計画(risk management plan: RMP)の策定に関する指針が示された. RMPは, 個々の医薬品について安全性に関する検討課題を特定し, 使用成績調査, 市販直後調査等による調査・情報収集, 医療関係者への追加の情報提供などの医薬品のリスクを低減するための取り組みを医薬品ごとに文書化したものであり, 平成25年4月1日以降に製造販売承認申請される新医薬品とバイオ後続品に対して策定が求められている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.43.80