4亜型別にみた胆管内乳頭状腫瘍IPNBの病理学的検討
胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)165病変を,腸型,胃型,胆膵型,好酸型の4亜型に分類し,日韓の胆道専門病理医により提案されたIPNB1型,2型の亜分類を応用し,病理学的に解析した.腸型が81病変と最も多く,次いで胃型34病変,胆膵型28病変,好酸型22病変の順であった.これら4亜型は,増殖パターンにより,均一で規則正しい増生を示す1型(61病変)と不均一,不規則増生パターンを示す2型(104病変)に分類し得た.腸型と胆膵型は肝外胆管に多く,また2型が多かった.一方,胃型と好酸型は,肝内胆管に多く,1型が多くを占めた.1型は浸潤像が殆どみられず,粘液産生が高頻度で,2型は浸潤像を伴う病変が多く,粘...
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Published in | 胆道 Vol. 34; no. 5; pp. 793 - 808 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
31.12.2020
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Subjects | |
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ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.34.793 |
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Summary: | 胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)165病変を,腸型,胃型,胆膵型,好酸型の4亜型に分類し,日韓の胆道専門病理医により提案されたIPNB1型,2型の亜分類を応用し,病理学的に解析した.腸型が81病変と最も多く,次いで胃型34病変,胆膵型28病変,好酸型22病変の順であった.これら4亜型は,増殖パターンにより,均一で規則正しい増生を示す1型(61病変)と不均一,不規則増生パターンを示す2型(104病変)に分類し得た.腸型と胆膵型は肝外胆管に多く,また2型が多かった.一方,胃型と好酸型は,肝内胆管に多く,1型が多くを占めた.1型は浸潤像が殆どみられず,粘液産生が高頻度で,2型は浸潤像を伴う病変が多く,粘液産生像は低率であった.IPNBを病理学的に4亜型に分類し,さらに1型,2型の亜分類を考慮することにより,IPNBの理解が深まると期待される. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.34.793 |