広汎型侵襲性歯周炎患者の SPT 期に経口抗菌療法を併用した一症例
「緒言」歯周治療の基本は細菌性プラークおよび歯石の機械的除去であり, 経口抗菌療法は補助的に用いることが原則である1-5). 歯周基本治療時のスケーリング・ルートプレーニング(SRP)と同時または終了直後に経口抗菌薬を用いると, 歯周ポケット深さのさらなる改善が見込まれる. 用いる経口抗菌薬の種類については, ペニシリン系, セフェム系, テトラサイクリン系, マクロライド系, そしてニューキノロン系を症例により適切に選択することが推奨されている4-5). 欧米ではメトロニダゾールとアモキシシリンの組み合わせ1-3)が有効との報告が多いが, 日本ではメトロニダゾールの歯周組織炎への適応は認めら...
Saved in:
Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 55; no. 2; pp. 183 - 188 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
2013
日本歯周病学会 |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 「緒言」歯周治療の基本は細菌性プラークおよび歯石の機械的除去であり, 経口抗菌療法は補助的に用いることが原則である1-5). 歯周基本治療時のスケーリング・ルートプレーニング(SRP)と同時または終了直後に経口抗菌薬を用いると, 歯周ポケット深さのさらなる改善が見込まれる. 用いる経口抗菌薬の種類については, ペニシリン系, セフェム系, テトラサイクリン系, マクロライド系, そしてニューキノロン系を症例により適切に選択することが推奨されている4-5). 欧米ではメトロニダゾールとアモキシシリンの組み合わせ1-3)が有効との報告が多いが, 日本ではメトロニダゾールの歯周組織炎への適応は認められていない. 経口抗菌療法を併用するべき症例の選択基準使用のタイミング, 経口抗菌薬の種類の選択については現在もエビデンスを積み重ねているところである. 広汎型侵襲性歯周炎患者に対して歯周病安定期治療(SPT)中の活動性歯周ポケットのコントロールに経口抗菌療法を併用した症例を報告する. |
---|---|
ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.55.183 |