手術適応

IPMN/MCN国際診療ガイドライン2012が2006年ガイドライン初版を改訂する形で発表された.与えられたテーマである"IPMNの手術適応"を考える時,IPMNの型分類が基本となるが,従来,施設間で型分類の混乱が認められた.今回,MD-IPMN,BD-IPMN,混合型IPMNの定義が初めて示され,定義の混乱が解消されることが期待される.また,新たな分枝型IPMNの診療のアルゴリズムも示された.アルゴリズムでは,診療を考える起点となる"high-risk stigmata"に修正が加えられ,さらに"worrisome features"...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in膵臓 Vol. 28; no. 2; pp. 136 - 140
Main Author 山口, 幸二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本膵臓学会 2013
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0913-0071
1881-2805
DOI10.2958/suizo.28.136

Cover

More Information
Summary:IPMN/MCN国際診療ガイドライン2012が2006年ガイドライン初版を改訂する形で発表された.与えられたテーマである"IPMNの手術適応"を考える時,IPMNの型分類が基本となるが,従来,施設間で型分類の混乱が認められた.今回,MD-IPMN,BD-IPMN,混合型IPMNの定義が初めて示され,定義の混乱が解消されることが期待される.また,新たな分枝型IPMNの診療のアルゴリズムも示された.アルゴリズムでは,診療を考える起点となる"high-risk stigmata"に修正が加えられ,さらに"worrisome features"が新たに加えられた.こうした因子を中心に経過観察,手術適応を考えることとなった.手術適応は概ね,現在,我が国で行われている適応に近いと思われるが,2~3cmのBD-IPMNや>3cmのBD-IPMNでは若い患者さんの場合,手術を考慮しても良い,もしくは,強く手術を考慮するとの記載があり,我が国の現状とはやや異なっていると考えられる.ガイドライン2012の解説とその問題点について概説した.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.28.136