病院外心停止後救命例の予後と問題点
病院外心停止360例のうち一週間以上生存した46例を対象として, 心停止の原因, 救急隊現場到着時心電図, 入院一週間後の意識レベル, 人工呼吸・入院期間, 転帰を調査した。 46例のうち61%は心原性心停止で, 心室細動は20%であった。社会復帰10例のうち心室細動は5例に認められ, 入院一週間後のJapan coma scale (JCS) は10以下であった。人工呼吸期間は5.0±4.9日, 気管切開は1例にのみ施行された。植物状態となった14例のうち心室細動は3例で, 一週間後のJCSは1例 (JCS20) を除き, 200以上であった。人工呼吸期間20.9±15.5日, 入院日数88...
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Published in | 蘇生 Vol. 24; no. 1; pp. 1 - 4 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本蘇生学会
2005
The Japanese Society of Reanimatology |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0288-4348 1884-748X |
DOI | 10.11414/jjreanimatology1983.24.1 |
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Summary: | 病院外心停止360例のうち一週間以上生存した46例を対象として, 心停止の原因, 救急隊現場到着時心電図, 入院一週間後の意識レベル, 人工呼吸・入院期間, 転帰を調査した。 46例のうち61%は心原性心停止で, 心室細動は20%であった。社会復帰10例のうち心室細動は5例に認められ, 入院一週間後のJapan coma scale (JCS) は10以下であった。人工呼吸期間は5.0±4.9日, 気管切開は1例にのみ施行された。植物状態となった14例のうち心室細動は3例で, 一週間後のJCSは1例 (JCS20) を除き, 200以上であった。人工呼吸期間20.9±15.5日, 入院日数88.8±51.3日であった。院内死亡した22例はすべて一週間後のJCSが200以上であった。 入院一週間後のJCSが200以上の患者は, 意識回復の可能性が低いため, 早期気管切開や人工呼吸離脱を考慮すべきである。 |
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ISSN: | 0288-4348 1884-748X |
DOI: | 10.11414/jjreanimatology1983.24.1 |