当院での輸血前後の感染症検査の運用実績と今後の展望

「緒言」輸血に起因する感染症の早期発見, 早期治療を目的として厚生労働省は, 輸血前後の感染症マーカーの在り方について検討し, 「輸血療法の実施に関する指針」を一部改定した. その結果, 輸血前の検体保管および輸血後の感染症検査が必要となった. 当院では2005年より輸血前後の感染症検査について運用を開始し, 早期発見を目的に輸血後感染症検査の実施率を向上させるための取り組みを行ってきた. 本稿では当院での輸血前後の感染症検査の運用実績と今後の展望について報告する. 「対象」2005年3月~2018年12月の輸血前保管検体, および2005年9月~2018年12月に輸血を受け, 輸血後感染症検...

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Published in日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 66; no. 3; pp. 577 - 582
Main Authors 青地, 寛, 冨山, 佳昭, 清川, 知子, 細川, 美香, 櫻木, 美基子, 永峰, 啓丞, 森川, 珠世, 中山, 小太郎純友, 中尾, まゆみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 25.06.2020
日本輸血・細胞治療学会
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ISSN1881-3011
1883-0625
DOI10.3925/jjtc.66.577

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Summary:「緒言」輸血に起因する感染症の早期発見, 早期治療を目的として厚生労働省は, 輸血前後の感染症マーカーの在り方について検討し, 「輸血療法の実施に関する指針」を一部改定した. その結果, 輸血前の検体保管および輸血後の感染症検査が必要となった. 当院では2005年より輸血前後の感染症検査について運用を開始し, 早期発見を目的に輸血後感染症検査の実施率を向上させるための取り組みを行ってきた. 本稿では当院での輸血前後の感染症検査の運用実績と今後の展望について報告する. 「対象」2005年3月~2018年12月の輸血前保管検体, および2005年9月~2018年12月に輸血を受け, 輸血後感染症検査に関する案内を配布した患者21,111例を対象とした. 「方法」「1. 輸血前検体保管」2005年3月から輸血前検体保管という検査項目を作成し, 輸血オーダがある患者は輸血前に採血し, 血清を冷凍保管した.
ISSN:1881-3011
1883-0625
DOI:10.3925/jjtc.66.577