血液製剤の院内分割マニュアル 改訂2.0

「はじめに」新生児を含む小児患者では1回輸血量が少ないため, 我が国で供給されている赤血球輸血用血液の最小単位である1単位相当(200ml献血由来)でもその容量は十分すぎることが多い. 極低出生体重児などでは頻回輸血となるためドナー曝露数が増加し, さらに1回使用するごとに残血液製剤を廃棄することになる. そこで, 新生児輸血を行う際には, 院内で輸血用血液を安全に分割し, ドナー曝露数や廃棄量を削減することに努めている. しかし, その考え方や方法は病院ごとに様々であり, また血液製剤分割を新規に導入する病院の参考になるマニュアルの必要性が求められていた. この血液製剤の院内分割マニュアル(...

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Published in日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 66; no. 3; pp. 517 - 523
Main Authors 藤田, 浩, 小山, 典久, 奥田, 誠, 梶原, 道子, 宮作, 麻子, 鷹野, 壽代, 松﨑, 浩史, 宮田, 茂樹, 細野, 茂春, 矢澤, 百合香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 25.06.2020
日本輸血・細胞治療学会
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ISSN1881-3011
1883-0625
DOI10.3925/jjtc.66.517

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Summary:「はじめに」新生児を含む小児患者では1回輸血量が少ないため, 我が国で供給されている赤血球輸血用血液の最小単位である1単位相当(200ml献血由来)でもその容量は十分すぎることが多い. 極低出生体重児などでは頻回輸血となるためドナー曝露数が増加し, さらに1回使用するごとに残血液製剤を廃棄することになる. そこで, 新生児輸血を行う際には, 院内で輸血用血液を安全に分割し, ドナー曝露数や廃棄量を削減することに努めている. しかし, その考え方や方法は病院ごとに様々であり, また血液製剤分割を新規に導入する病院の参考になるマニュアルの必要性が求められていた. この血液製剤の院内分割マニュアル(以下, 分割マニュアル)は標準的な考え方と手順を示し, 各病院の医療環境に即したマニュアルの作成に活用することを目的とした.
ISSN:1881-3011
1883-0625
DOI:10.3925/jjtc.66.517