Leptomeningeal venous drainageを有するが,局所脳血流量検査で低灌流域を示さなかった硬膜動静脈瘻の検討

「はじめに」危険なdural arteriovenous fistula(DAVF)として, leptomeningeal venous drainage(LMVD)の存在が指摘されている1-3)5-7)15). その理由のひとつに, LMVDを伴ったDAVFでは, その領域に一致して低灌流域が存在し, 静脈性脳虚血をきたすことが知られている8)9)11)12)17). しかし, LMVDを伴ったDAVFにおいても, 低灌流域を示さないものも存在する. 本研究では, LMVDを有するDAVFで低灌流域を示さなかったものに着目し検討考察する. 対象および結果 123I-iodoamphetami...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 35; no. 2; pp. 119 - 123
Main Authors 川口, 務, 中谷, 充, 竹内, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2007
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.35.119

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Summary:「はじめに」危険なdural arteriovenous fistula(DAVF)として, leptomeningeal venous drainage(LMVD)の存在が指摘されている1-3)5-7)15). その理由のひとつに, LMVDを伴ったDAVFでは, その領域に一致して低灌流域が存在し, 静脈性脳虚血をきたすことが知られている8)9)11)12)17). しかし, LMVDを伴ったDAVFにおいても, 低灌流域を示さないものも存在する. 本研究では, LMVDを有するDAVFで低灌流域を示さなかったものに着目し検討考察する. 対象および結果 123I-iodoamphetamine single photon emission computed tomography(123I-IMP SPECT)を用い局所脳血流量検査を施行したDAVFは25症例である. その部位別内訳は, 前頭蓋窩3例, 海綿静脈洞6例, 小脳テント3例, 横S状静脈洞11例, その他2例である. これらのDAVF25例中, LMVDを有したDAVFは16症例であった. そのうち11例はLMVDに一致した領域で低灌流域を認めたが, 5例では低灌流域を認めなかった. この5症例を本研究の対象とする(Table 1).
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.35.119