在宅輸血を考える~その課題と展望

「はじめに」2015年3月, 山形県合同輸血療法委員会(以下, 「委員会」)は平成26年度厚生労働省血液製剤使用適正化方策研究事業として「在宅輸血のガイドライン素案(手引書)」(以下「素案」)を作成して報告した. 作成にあたって, 事前に東北地方の在宅医療に関連のある施設を対象に在宅輸血のアンケート調査を行い, 委員会委員(医師, 検査技師, 看護師, 県職員, 日赤血液センター職員など)に加えて, 医師会医師, 在宅医療の医師, 看護師, 介護職員, など多職種が参加した作業部会(「在宅輸血に関する調査委員会」)で議論を重ねた. また, 公表した「素案」に対する意見を全国の医療機関, 東北地...

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Published in日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 63; no. 6; pp. 729 - 735
Main Authors 黒田, 優, 佐藤, 伸二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 2017
日本輸血・細胞治療学会
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ISSN1881-3011
1883-0625
DOI10.3925/jjtc.63.729

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Summary:「はじめに」2015年3月, 山形県合同輸血療法委員会(以下, 「委員会」)は平成26年度厚生労働省血液製剤使用適正化方策研究事業として「在宅輸血のガイドライン素案(手引書)」(以下「素案」)を作成して報告した. 作成にあたって, 事前に東北地方の在宅医療に関連のある施設を対象に在宅輸血のアンケート調査を行い, 委員会委員(医師, 検査技師, 看護師, 県職員, 日赤血液センター職員など)に加えて, 医師会医師, 在宅医療の医師, 看護師, 介護職員, など多職種が参加した作業部会(「在宅輸血に関する調査委員会」)で議論を重ねた. また, 公表した「素案」に対する意見を全国の医療機関, 東北地方の介護施設などに募集し, その結果を平成27年度厚生労働省血液製剤使用適正化方策研究事業として報告した. 報告内容を要約して紹介するとともに, これらの一連の作業を通じて見えてきた「在宅輸血」のもつ課題とその対応を考える.
ISSN:1881-3011
1883-0625
DOI:10.3925/jjtc.63.729