下行結腸癌の吻合部再発に対し腹腔鏡下に根治切除を施行した1例
症例は52歳女性。下行結腸癌に対し腹腔鏡補助下下行結腸切除術を施行した。郭清はInferior Mesenteric Artery(以下,IMA)根部を温存した3群郭清で,再建は機能的端々吻合で行なった。術後1年の下部消化管内視鏡検査で吻合部に2型腫瘍を認め,吻合部再発と診断しIMAを根部切離する腹腔鏡補助下高位前方切除術を施行した。吻合部周囲の癒着が強かったが,直腸切離を先行し腹腔鏡下に完遂した。腫瘍は吻合部のstaple直上に存在し,病理検査結果と併せて初回手術時の吻合部再発と診断した。吻合部再発例に対し,再度の腹腔鏡手術を施行し得たので貴重な症例と考え報告する。...
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Published in | 日本農村医学会雑誌 Vol. 69; no. 2; pp. 155 - 160 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2020
日本農村医学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0468-2513 1349-7421 |
DOI | 10.2185/jjrm.69.155 |
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Summary: | 症例は52歳女性。下行結腸癌に対し腹腔鏡補助下下行結腸切除術を施行した。郭清はInferior Mesenteric Artery(以下,IMA)根部を温存した3群郭清で,再建は機能的端々吻合で行なった。術後1年の下部消化管内視鏡検査で吻合部に2型腫瘍を認め,吻合部再発と診断しIMAを根部切離する腹腔鏡補助下高位前方切除術を施行した。吻合部周囲の癒着が強かったが,直腸切離を先行し腹腔鏡下に完遂した。腫瘍は吻合部のstaple直上に存在し,病理検査結果と併せて初回手術時の吻合部再発と診断した。吻合部再発例に対し,再度の腹腔鏡手術を施行し得たので貴重な症例と考え報告する。 |
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ISSN: | 0468-2513 1349-7421 |
DOI: | 10.2185/jjrm.69.155 |