後半規管型良性発作性頭位めまい症に対するセルフエクササイズの試み : 看護師との診療連携の検討

「はじめに」良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo, BPPV)は, 特定の頭位や頭位変換で引き起こされる回転性めまいを特徴とする. BPPVのめまいは, 卵形嚢斑から脱落した耳石が半規管に迷入したり, クプラに付着することで引き起こされるため, 半規管に迷入した耳石を卵形嚢に戻すEpley法はめまいを早期に改善させる治療法としてエビデンスがある. 後半規管型BPPVに対するEpley法は一回の施行によって効果を発現することのできる治療法であるが, 医師がEpley法を行った後, Epley法に準じたセルフエクササイズ(以下, エクササ...

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Published inEquilibrium Research Vol. 79; no. 3; pp. 141 - 147
Main Authors 真鍋, 恭弘, 伏木, 宏彰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 30.06.2020
日本めまい平衡医学会
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Summary:「はじめに」良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo, BPPV)は, 特定の頭位や頭位変換で引き起こされる回転性めまいを特徴とする. BPPVのめまいは, 卵形嚢斑から脱落した耳石が半規管に迷入したり, クプラに付着することで引き起こされるため, 半規管に迷入した耳石を卵形嚢に戻すEpley法はめまいを早期に改善させる治療法としてエビデンスがある. 後半規管型BPPVに対するEpley法は一回の施行によって効果を発現することのできる治療法であるが, 医師がEpley法を行った後, Epley法に準じたセルフエクササイズ(以下, エクササイズ)を患者に自宅で継続させることで, さらに治癒率が高まることが報告されている. 当科でも同様に, 原則, 医師がEpley法を施行した後, 治癒が確認できなかった症例に対しては, Epley法に準じたエクササイズを医師が指導して, 自宅での継続をできるだけ患者に勧めている.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.79.141