プロピオン酸菌による乳清発酵物を用いた潰瘍性大腸炎の治療

プロピオン酸菌による乳清発酵物は,乳清をエメンタールチーズ由来のプロピオン酸菌で発酵させて製造したプレバイオティクスである.その主要成分である1,4-dihydroxy-2-naphthoic acidはビフィズス菌を特異的に増殖させ,腸内環境を宿主に有益な方向へ導くことが可能である.我々は,本食材が実験大腸炎モデルや潰瘍性大腸炎患者に有用であることを明らかにした.本稿では,これまでに報告されたプロピオン酸菌による乳清発酵物の特性について概説するとともに,潰瘍性大腸炎への治療応用について述べる....

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Published in腸内細菌学雑誌 Vol. 21; no. 2; pp. 143 - 147
Main Authors 桑木, 光太郎, 増田, 淳也, 光山, 慶一, 山崎, 博, 古賀, 浩徳, 佐田, 通夫, 北崎, 滋彦, 内田, 勝幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 腸内細菌学会 2007
日本ビフィズス菌センター
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ISSN1343-0882
1349-8363
DOI10.11209/jim.21.143

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Summary:プロピオン酸菌による乳清発酵物は,乳清をエメンタールチーズ由来のプロピオン酸菌で発酵させて製造したプレバイオティクスである.その主要成分である1,4-dihydroxy-2-naphthoic acidはビフィズス菌を特異的に増殖させ,腸内環境を宿主に有益な方向へ導くことが可能である.我々は,本食材が実験大腸炎モデルや潰瘍性大腸炎患者に有用であることを明らかにした.本稿では,これまでに報告されたプロピオン酸菌による乳清発酵物の特性について概説するとともに,潰瘍性大腸炎への治療応用について述べる.
ISSN:1343-0882
1349-8363
DOI:10.11209/jim.21.143