3D-CTAによる頸動脈狭窄症治療後の経過観察

はじめに われわれはこれまでACAS(Asymptomatic Carotid Atherosclerosis Study)3)で1.2%にのぼると報告された頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)周術期の脳血管撮影に伴う合併症を避けるために, DSA(digital subtraction angiography)に代わりうるものとして3D-CTA(三次元CT血管撮影)の術前評価における有用性について報告してきた9)11). 今回, その明瞭で正確な描出を生かして, CEA治療後の主として外来における画像フォローアップにおける有用性について検討した. また,...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 35; no. 5; pp. 382 - 386
Main Authors 片野, 広之, 谷川, 元紀, 相原, 徳孝, 梅村, 淳, 間瀬, 光人, 山田, 和雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2007
日本脳卒中の外科学会
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Summary:はじめに われわれはこれまでACAS(Asymptomatic Carotid Atherosclerosis Study)3)で1.2%にのぼると報告された頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)周術期の脳血管撮影に伴う合併症を避けるために, DSA(digital subtraction angiography)に代わりうるものとして3D-CTA(三次元CT血管撮影)の術前評価における有用性について報告してきた9)11). 今回, その明瞭で正確な描出を生かして, CEA治療後の主として外来における画像フォローアップにおける有用性について検討した. また, 本邦ではいまだ保険診療は認められていないが, CEAハイリスク症例に対する良好な効果が発表され16), 頸動脈狭窄症外科治療の新たな選択として増加しつつあるCAS(carotid angioplasty and stenting/carotid artery stenting)施行例についても3D-CTAによる評価の有用性について検討した. 対象および方法 対象はTable1のごとく, 連続64 CEA中, 3D-CTAによる術後評価を行った45例で, 平均年齢は67.7±7.7歳(50-82歳), 男性:女性=39:6, 平均狭窄率は77.3±12.2%, 症候性:無症候性=34:11であった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.35.382