切除可能膵癌に対する術前GS療法の安全性と忍容性
これまで,切除可能膵癌の標準治療は外科的切除および術後補助化学療法であったが,Prep-02/JSAP-05試験の結果が明らかとなり,ゲムシタビン(GEM)とS-1の併用療法(術前GS療法)による術前化学療法の有効性が示され,術前治療が標準治療戦略として位置づけられるようになった.術前GS療法の頻度の高い有害事象として好中球数減少,発熱性好中球数減少症,皮疹があるものの有害事象に対するマネジメントを適切かつ速やかに行うことで管理可能である.膵癌に対しては,外科的治療や薬物療法,放射線療法などの集学的治療が行われるようになり,有害事象を適切にマネジメントし,円滑に次の治療へとつなげていくことがま...
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Published in | 膵臓 Vol. 36; no. 1; pp. 36 - 41 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本膵臓学会
28.02.2021
日本膵臓学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0913-0071 1881-2805 |
DOI | 10.2958/suizo.36.36 |
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Summary: | これまで,切除可能膵癌の標準治療は外科的切除および術後補助化学療法であったが,Prep-02/JSAP-05試験の結果が明らかとなり,ゲムシタビン(GEM)とS-1の併用療法(術前GS療法)による術前化学療法の有効性が示され,術前治療が標準治療戦略として位置づけられるようになった.術前GS療法の頻度の高い有害事象として好中球数減少,発熱性好中球数減少症,皮疹があるものの有害事象に対するマネジメントを適切かつ速やかに行うことで管理可能である.膵癌に対しては,外科的治療や薬物療法,放射線療法などの集学的治療が行われるようになり,有害事象を適切にマネジメントし,円滑に次の治療へとつなげていくことがますます重要になると考えられる. |
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ISSN: | 0913-0071 1881-2805 |
DOI: | 10.2958/suizo.36.36 |