パッチグラフトを用いた頸動脈血栓内膜剥離術

頸動脈血栓内膜剥離術(carotid endoarterectomy, CEA)の有用性が確立され14)27), CEA施行例が多くなっている. しかしながら術後急性閉塞や長期的再狭窄はいまだ大きな問題として残っている2). 長期的な再狭窄率は3から21%と報告29)され, まれなものではなく, 再狭窄に対するCEAはリスクが高い15)24). したがって, 急性閉塞や再狭窄を防ぐ手法がCEAにおいては重要である. 急性閉塞や再狭窄の予防のためにprimaryclosureかパッチグラフトを使用するかは議論となる2)10)13)22)25)29). われわれは近年, 全例にパッチグラフトを使用...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 32; no. 1; pp. 49 - 54
Main Authors 川邊, 拓也, 林, 泰弘, 武美, 寛治, 中原, 功策, 法里, 高, 井上, 靖夫, 小坂, 恭彦, 久保, 哲, 天神, 博志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2004
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.32.49

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Summary:頸動脈血栓内膜剥離術(carotid endoarterectomy, CEA)の有用性が確立され14)27), CEA施行例が多くなっている. しかしながら術後急性閉塞や長期的再狭窄はいまだ大きな問題として残っている2). 長期的な再狭窄率は3から21%と報告29)され, まれなものではなく, 再狭窄に対するCEAはリスクが高い15)24). したがって, 急性閉塞や再狭窄を防ぐ手法がCEAにおいては重要である. 急性閉塞や再狭窄の予防のためにprimaryclosureかパッチグラフトを使用するかは議論となる2)10)13)22)25)29). われわれは近年, 全例にパッチグラフトを使用したCEAを行っている. CEA施行時にパッチグラフトを用いる方法は, 周術期や長期予後に有用であった可能性があるので報告する. 症例および方法 1988年以降本施設で60例の頸部内頸動脈狭窄病変を治療, そのうち30例にCEAを施行した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.32.49