Desflurane麻酔下頸椎症性脊髄症手術におけるMEP導出不良リスクとしてのT2髄内高信号

頸椎症性脊髄症手術において筋力が保たれているにも関わらずMEPが導出困難な症例に遭遇する。MRI T2強調像における髄内高信号 (increased signal intensity, ISI) との関連性を検討した。対象は下肢標的筋がMMT 4以上かつNurick scale 4以下の, desfluraneで麻酔管理を行った61例。ISI (−) 群は32例, ISI (+) 群は29例であった。傾向スコア分析で年齢, Nurick scale, JOA scoreを共変量としてcase matchを行い, 22ペアを抽出した。波形導出が両下肢ともに困難であった症例をbaseline ME...

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Published in臨床神経生理学 Vol. 48; no. 6; pp. 633 - 638
Main Authors 久我, 純弘, 山本, 慎司, 大西, 英之, 池田, 紘二, 松岡, 龍太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床神経生理学会 01.12.2020
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ISSN1345-7101
2188-031X
DOI10.11422/jscn.48.633

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Summary:頸椎症性脊髄症手術において筋力が保たれているにも関わらずMEPが導出困難な症例に遭遇する。MRI T2強調像における髄内高信号 (increased signal intensity, ISI) との関連性を検討した。対象は下肢標的筋がMMT 4以上かつNurick scale 4以下の, desfluraneで麻酔管理を行った61例。ISI (−) 群は32例, ISI (+) 群は29例であった。傾向スコア分析で年齢, Nurick scale, JOA scoreを共変量としてcase matchを行い, 22ペアを抽出した。波形導出が両下肢ともに困難であった症例をbaseline MEP failureと定義し, 各群におけるbaseline MEP failureの発生率を比較した。ISI (+) 群で有意にfailureが多く, ISIを認める場合はMEP導出不良に備える必要がある。
ISSN:1345-7101
2188-031X
DOI:10.11422/jscn.48.633