若手脳神経外科医による破裂動脈瘤に対するネッククリッピングの手術成績

「はじめに」近年, 脳動脈瘤に対する血管内コイル塞栓術(CE)の普及により相対的に直達手術によるネッククリッピング(NC)の施行率は減少傾向にある3)10). しかし血管内治療を専門とする術者は依然として不足しており, 第一線の脳神経外科の大部分ではNCが第一選択として行われているのが現状である10). しかもマンパワーの問題から経験症例数の少ない若手脳神経外科医が直達手術を担うことも少なくない. 一方, 治療成績に対する社会的要求はますます高くなっており, 直達手術を行う若手脳神経外科医には少ない経験にもかかわらず良好な結果が求められている. 若手脳神経外科医の手術教育に関する報告は散見され...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 38; no. 2; pp. 101 - 104
Main Authors 青木, 孝親, 重森, 稔, 森本, 一弥, 徳富, 孝志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2010
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.38.101

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Summary:「はじめに」近年, 脳動脈瘤に対する血管内コイル塞栓術(CE)の普及により相対的に直達手術によるネッククリッピング(NC)の施行率は減少傾向にある3)10). しかし血管内治療を専門とする術者は依然として不足しており, 第一線の脳神経外科の大部分ではNCが第一選択として行われているのが現状である10). しかもマンパワーの問題から経験症例数の少ない若手脳神経外科医が直達手術を担うことも少なくない. 一方, 治療成績に対する社会的要求はますます高くなっており, 直達手術を行う若手脳神経外科医には少ない経験にもかかわらず良好な結果が求められている. 若手脳神経外科医の手術教育に関する報告は散見されるが3)4)8)10), 若手術者の視点に立った手術成績に関する報告は少ない7). 今回専門医取得前に, 第一助手として約60症例のNCの経験ののち, 専門医取得後に著者が指導医のもとで術者として行った破裂動脈瘤に対するNCの手術成績を検討したので報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.38.101