最近の歯ブラシ事情―なぜ今,幅広植毛歯ブラシなのか

「1 はじめに」歯肉に接するプラークの沈着は歯周病の最も重要な因子とされ, この点において, 歯ブラシによるプラークコントロールは歯面へのプラークの堆積を制御する最も効果的な方法である. 最近の歯科疾患の予防, 歯周治療およびSPT, メインテナンス期においては, ハイレベルでのプラークコントロールが要求され, 患者, 術者の両者に, より効果的でかつ短期間で目標に到達できる「ブラッシング」が望まれるところである. プラーク除去効果に影響を与える因子としては, 術者の指導法, 患者自身の意欲, 器用さ, ブラッシング方法, 電動歯ブラシを含む歯ブラシの種類と, それ以外の清掃用具, そして歯磨...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 60; no. 2; pp. 87 - 94
Main Authors 小林, 一行, 渡辺, 孝章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 29.06.2018
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.60.87

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Summary:「1 はじめに」歯肉に接するプラークの沈着は歯周病の最も重要な因子とされ, この点において, 歯ブラシによるプラークコントロールは歯面へのプラークの堆積を制御する最も効果的な方法である. 最近の歯科疾患の予防, 歯周治療およびSPT, メインテナンス期においては, ハイレベルでのプラークコントロールが要求され, 患者, 術者の両者に, より効果的でかつ短期間で目標に到達できる「ブラッシング」が望まれるところである. プラーク除去効果に影響を与える因子としては, 術者の指導法, 患者自身の意欲, 器用さ, ブラッシング方法, 電動歯ブラシを含む歯ブラシの種類と, それ以外の清掃用具, そして歯磨剤, 洗口剤などの化学的プラークコントロールが考えられる. 特に, 手用歯ブラシによるプラークコントロールは最も普遍的な方法であり, これまで国内外で数々の研究がなされてきている.
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.60.87