高用量レミフェンタニルと低用量ミダゾラムによる麻酔導入法が心大血管手術患者の導入時の血圧・心拍数に与える影響─単施設後方視研究

心大血管手術での麻酔導入法の違いが循環動態に与える影響について後方視的に検討した.プロポフォールとフェンタニルで麻酔導入した103例(PF群)と低用量ミダゾラムと高用量レミフェンタニルで麻酔導入した78例(MR群)を対象とした.MR群はPF群と比較して,麻酔導入後の全測定ポイントで収縮期血圧が有意に高値であったが,心拍数には差を認めなかった.MR群では昇圧薬の投与症例数,投与量ともに有意に少なかった.麻酔導入における低用量ミダゾラムと高用量レミフェンタニルは,プロポフォールとフェンタニルに比べ血圧低下を起こしにくい....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 40; no. 4; pp. 335 - 342
Main Authors 村田, 寛明, 一ノ宮, 大雅, 金子, 翔平, 原, 哲也, 南原, 菜穂子, 関野, 元裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.07.2020
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.40.335

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Summary:心大血管手術での麻酔導入法の違いが循環動態に与える影響について後方視的に検討した.プロポフォールとフェンタニルで麻酔導入した103例(PF群)と低用量ミダゾラムと高用量レミフェンタニルで麻酔導入した78例(MR群)を対象とした.MR群はPF群と比較して,麻酔導入後の全測定ポイントで収縮期血圧が有意に高値であったが,心拍数には差を認めなかった.MR群では昇圧薬の投与症例数,投与量ともに有意に少なかった.麻酔導入における低用量ミダゾラムと高用量レミフェンタニルは,プロポフォールとフェンタニルに比べ血圧低下を起こしにくい.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.40.335