コンポーネント解析が診断に有用であった豆乳による重症アレルギー症例

症例は71歳男性. 50歳頃より, 毎年春に花粉症症状あり. 同時期よりバラ科果物摂取時に口腔咽頭の掻痒感あり. 51歳時と2ヵ月前に豆乳摂取でアナフィラキシー症状あり, 精査目的で当科紹介受診した. Immuno CAP法による各抗原特異的IgE抗体値の検索では, シラカンバ花粉とバラ科果物 (リンゴ, モモ) に対する特異的 IgE は陽性であったが, 大豆特異的IgE抗体値は陰性であった. アレルゲンコンポーネント解析では, 大豆の Gly m4, とシラカンバ花粉の Bet v1 が陽性を示し, シラカンバ花粉と大豆の交差反応による花粉食物アレルギー症候群と診断した. アレルゲンコンポ...

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Published inStomato-pharyngology Vol. 27; no. 1; pp. 69 - 72
Main Authors 関, 伸彦, 氷見, 徹夫, 白崎, 英明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔・咽頭科学会 31.03.2014
Japan Society of Stomato-pharyngology
Subjects
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ISSN0917-5105
1884-4316
DOI10.14821/stomatopharyngology.27.69

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Summary:症例は71歳男性. 50歳頃より, 毎年春に花粉症症状あり. 同時期よりバラ科果物摂取時に口腔咽頭の掻痒感あり. 51歳時と2ヵ月前に豆乳摂取でアナフィラキシー症状あり, 精査目的で当科紹介受診した. Immuno CAP法による各抗原特異的IgE抗体値の検索では, シラカンバ花粉とバラ科果物 (リンゴ, モモ) に対する特異的 IgE は陽性であったが, 大豆特異的IgE抗体値は陰性であった. アレルゲンコンポーネント解析では, 大豆の Gly m4, とシラカンバ花粉の Bet v1 が陽性を示し, シラカンバ花粉と大豆の交差反応による花粉食物アレルギー症候群と診断した. アレルゲンコンポーネント解析は, 花粉抗原と食物抗原の交差反応の診断に有用であった.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.27.69