強直性脊椎障害・高度な骨粗鬆症を伴った脊椎骨折の1例
「はじめに」強直性脊椎障害ankylosing spinal disorders(ASD)に伴う脊椎骨折は長管骨の横骨折のように折れる. 骨折部に応力が集中するため, 不安定で保存加療では骨癒合が得られにくく, 偽関節や遅発性麻痺を発生する頻度が高い. 本骨折で高度な骨粗鬆症を伴う場合, スクリューのみでの固定では不十分であり, さらに刺入方向の同定が困難になることがある, ASD・高度な骨粗鬆症を伴った脊椎骨折の1例を経験したので報告する. 「症例」「患者」: 79歳, 女性. 「主訴」: 腰痛「既往歴」: 高血圧「現病歴」: 自宅で転倒し, 受傷した. 腰痛が出現し, 体動困難となった....
Saved in:
Published in | 日本医科大学医学会雑誌 Vol. 14; no. 4; pp. 165 - 168 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
15.10.2018
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 1349-8975 1880-2877 |
DOI | 10.1272/manms.14.165 |
Cover
Summary: | 「はじめに」強直性脊椎障害ankylosing spinal disorders(ASD)に伴う脊椎骨折は長管骨の横骨折のように折れる. 骨折部に応力が集中するため, 不安定で保存加療では骨癒合が得られにくく, 偽関節や遅発性麻痺を発生する頻度が高い. 本骨折で高度な骨粗鬆症を伴う場合, スクリューのみでの固定では不十分であり, さらに刺入方向の同定が困難になることがある, ASD・高度な骨粗鬆症を伴った脊椎骨折の1例を経験したので報告する. 「症例」「患者」: 79歳, 女性. 「主訴」: 腰痛「既往歴」: 高血圧「現病歴」: 自宅で転倒し, 受傷した. 腰痛が出現し, 体動困難となった. 同日, 近医受診し, 第1腰椎椎体骨折と診断され入院した. 受傷後12日目に精査加療目的で当院整形外科に転院した. 「身体所見」: 腰背部痛を認め, 座位が困難であった. 明らかな下肢筋力低下・知覚鈍麻などの神経学的所見は認めなかった. |
---|---|
ISSN: | 1349-8975 1880-2877 |
DOI: | 10.1272/manms.14.165 |