ハイブリッド手術室を利用した術中経動脈的ICG造影の有用性

「はじめに」 脳脊髄血管障害の手術において, バイパスのrecipient血管の同定や血管奇形の確認に難渋することがある. そのような場合, 選択的に動脈に留置したカテーテルからのindocyanine green (ICG) 造影は有用である. 今回われわれは, ハイブリッド手術室を利用した術中経動脈的ICG造影が有用であった2例を経験したため, 報告する. 「症例」〈症例1〉42歳, 男性. けいれん発作を主訴に前医に救急搬送され, 頭部MRIで左上側頭回に32mm大の境界明瞭な腫瘤性病変を指摘されたため当科紹介となった. time-of-flight-MR angiographyでは腫瘤...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 47; no. 2; pp. 109 - 114
Main Authors 山上, 敬太郎, 有村, 公一, 西村, 中, 赤木, 洋二郎, 迎, 伸孝, 空閑, 太亮, 橋口, 公章, 吉本, 幸司, 佐山, 徹郎, 飯原, 弘二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2019
日本脳卒中の外科学会
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Summary:「はじめに」 脳脊髄血管障害の手術において, バイパスのrecipient血管の同定や血管奇形の確認に難渋することがある. そのような場合, 選択的に動脈に留置したカテーテルからのindocyanine green (ICG) 造影は有用である. 今回われわれは, ハイブリッド手術室を利用した術中経動脈的ICG造影が有用であった2例を経験したため, 報告する. 「症例」〈症例1〉42歳, 男性. けいれん発作を主訴に前医に救急搬送され, 頭部MRIで左上側頭回に32mm大の境界明瞭な腫瘤性病変を指摘されたため当科紹介となった. time-of-flight-MR angiographyでは腫瘤前方に左middle cerebral artery (MCA) のinferior trunkが接しており, 同血管に7mmの紡錘状拡張を認めた.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.47.109