私立総合大学附属病院の女性看護師における職業性ストレスと身体症状との関連
「緒言」医療の現場において患者に寄り添い, 患者の身体的なケアのみならず闘病に伴う様々な精神的な負担を緩和させる看護師の役割は非常に大きい. 現在, 日本は65歳以上の高齢者が人口の27.3%を占める超高齢社会に入っている. 1947~49年のベビーブームで生まれた団塊の世代が75歳以上となる2025年の医療需要増加に向け, 看護職員の増員が図られているが, 看護師の離職や偏在が依然として問題となっている. 厚生労働省の看護職員需給見通しに関する検討会では, 常勤職員の主な退職理由として, 本人の健康問題, 人間関係, 家族の健康・介護問題, 出産・育児, 結婚等が挙げられている. 看護師とい...
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Published in | 日本衛生学雑誌 Vol. 73; no. 3; pp. 388 - 394 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本衛生学会
2018
日本衛生学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5082 1882-6482 |
DOI | 10.1265/jjh.73.388 |
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Summary: | 「緒言」医療の現場において患者に寄り添い, 患者の身体的なケアのみならず闘病に伴う様々な精神的な負担を緩和させる看護師の役割は非常に大きい. 現在, 日本は65歳以上の高齢者が人口の27.3%を占める超高齢社会に入っている. 1947~49年のベビーブームで生まれた団塊の世代が75歳以上となる2025年の医療需要増加に向け, 看護職員の増員が図られているが, 看護師の離職や偏在が依然として問題となっている. 厚生労働省の看護職員需給見通しに関する検討会では, 常勤職員の主な退職理由として, 本人の健康問題, 人間関係, 家族の健康・介護問題, 出産・育児, 結婚等が挙げられている. 看護師という職業は, 歴史的に女性が多く就いていたため, 日本文化に根付く社会的性別役割分業である「女性は家」に関連するところの婚姻状況や子供の有無で就労が継続できないことが以前から指摘されている. |
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ISSN: | 0021-5082 1882-6482 |
DOI: | 10.1265/jjh.73.388 |