紡錘状椎骨動脈解離に対する母血管を温存したステント併用コイル塞栓術
「はじめに」頭蓋内紡錘状椎骨動脈瘤 (fusiform vertebral artery aneurysms : FVAA) は動脈硬化や動脈解離により発生し, くも膜下出血 (subarachnoid hemorrhage : SAH) や脳梗塞の原因となる. SAHの予防, またはSAHで発症したFVAAに対する再破裂予防には, 血管内治療によるinternal trappingが選択されることが多いが, 反対側VAの低形成や無形成の症例にinternal trappingを行うと脳梗塞にいたるリスクが高く, 両側VAA患者に対するinternal trapping後の非治療側の動脈瘤増大...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 48; no. 3; pp. 210 - 216 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2020
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.48.210 |
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Summary: | 「はじめに」頭蓋内紡錘状椎骨動脈瘤 (fusiform vertebral artery aneurysms : FVAA) は動脈硬化や動脈解離により発生し, くも膜下出血 (subarachnoid hemorrhage : SAH) や脳梗塞の原因となる. SAHの予防, またはSAHで発症したFVAAに対する再破裂予防には, 血管内治療によるinternal trappingが選択されることが多いが, 反対側VAの低形成や無形成の症例にinternal trappingを行うと脳梗塞にいたるリスクが高く, 両側VAA患者に対するinternal trapping後の非治療側の動脈瘤増大や破裂の報告も散見される. 獨協医科大学埼玉医療センター脳神経外科では, 母血管温存が望ましいFVAAに対してステント併用コイル塞栓術を積極的に導入しており, その安全性や合併症, 中期・長期成績に関して報告する. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.48.210 |