年齢による未破裂脳動脈瘤の治療成績

「はじめに」未破裂脳動脈瘤に対する治療リスクのうち, 年齢に関しては明確な提示がなされていない. 今回われわれは, 当院で未破裂脳動脈瘤に対して開頭クリッピング術(クリッピング)およびコイル塞栓術(コイル)を行った症例に関して, 年齢とリスクの関連を検証した. 「対象と方法」2013年4月から2015年10月の間, 当院で未破裂脳動脈瘤に対して開頭クリッピング術またはコイル塞栓術を施行した連続377症例を対象として, 年齢と周術期イベントおよび術後1年でのイベントとの関連性を検証した. クリッピング群では, クリップのみでは対応困難なバイパス併用症例や母血管閉塞例は除外した. 年齢は, 50歳...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 45; no. 5; pp. 385 - 388
Main Authors 石川, 達也, 山口, 浩司, 松岡, 剛, 富永, 禎弼, 大村, 佳大, 宮尾, 暁, 菊田, 敬央, 岡, 美栄子, 川俣, 貴一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2017
日本脳卒中の外科学会
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Summary:「はじめに」未破裂脳動脈瘤に対する治療リスクのうち, 年齢に関しては明確な提示がなされていない. 今回われわれは, 当院で未破裂脳動脈瘤に対して開頭クリッピング術(クリッピング)およびコイル塞栓術(コイル)を行った症例に関して, 年齢とリスクの関連を検証した. 「対象と方法」2013年4月から2015年10月の間, 当院で未破裂脳動脈瘤に対して開頭クリッピング術またはコイル塞栓術を施行した連続377症例を対象として, 年齢と周術期イベントおよび術後1年でのイベントとの関連性を検証した. クリッピング群では, クリップのみでは対応困難なバイパス併用症例や母血管閉塞例は除外した. 年齢は, 50歳未満, 50-59歳, 60-69歳, 70歳以上の4群にカテゴライズして比較した. 周術期イベントは症候性と無症候性に分け, 症候性周術期イベントは退院時のmodified Rankin Scale(mRS)の悪化例とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.45.385