視刺激アプリケーションの実効性と臨床応用の可能性についての検討

「はじめに」視刺激検査は, 眼球運動中枢を刺激しその制御機能をみる検査である. 主として, 追跡眼球運動検査, 急速眼球運動検査, 視運動性眼振検査および視運動性後眼振検査がある. 追跡眼球運動検査, 視運動性眼振検査と Visual suppression test は中枢性障害, 特に小脳や脳幹を中心とした中枢性めまいの診断と末梢性めまいの鑑別に重要な検査であり日常臨床で広く行われている. 外来診察室でのルーチン視運動性眼振検査(一次検査)は, 古くからメジャーテープや傘, Barany type (小円筒型)の手回ドラム(以下, 手回ドラムと略す)が使用されている. 手回ドラムは簡易に検...

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Published inEquilibrium Research Vol. 80; no. 1; pp. 24 - 30
Main Authors 伏木, 宏彰, 土橋, 佑美, 遠藤, まゆみ, 黒田, 建彰, 角田, 玲子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 28.02.2021
日本めまい平衡医学会
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ISSN0385-5716
1882-577X
DOI10.3757/jser.80.24

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Summary:「はじめに」視刺激検査は, 眼球運動中枢を刺激しその制御機能をみる検査である. 主として, 追跡眼球運動検査, 急速眼球運動検査, 視運動性眼振検査および視運動性後眼振検査がある. 追跡眼球運動検査, 視運動性眼振検査と Visual suppression test は中枢性障害, 特に小脳や脳幹を中心とした中枢性めまいの診断と末梢性めまいの鑑別に重要な検査であり日常臨床で広く行われている. 外来診察室でのルーチン視運動性眼振検査(一次検査)は, 古くからメジャーテープや傘, Barany type (小円筒型)の手回ドラム(以下, 手回ドラムと略す)が使用されている. 手回ドラムは簡易に検査を実施できる反面, 一定速度で回転できないことや重量が重いなどの問題点がある. 定量的な精密検査(2次検査)では, Ohm type (大円筒型), Jung type (半円筒投影型)などが用いられているが広いスペースを要し装置が高額であるなど検査設備上の問題点がある.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.80.24