脳血管障害の開頭手術における手術支援システムの有用性と問題点

「はじめに」脳神経外科手術では, より安全かつ確実な手術をめざして, 手術用顕微鏡を用いるマイクロサージェリーにさまざまな手術支援システムが導入されている. 脳動脈瘤や脳血管奇形などの脳血管障害の直達手術に際しては, 神経内視鏡を併用して手術用顕微鏡の死角を補うことで, より確実なネッククリッピングが行われており7)8)10)19)20), 錐体路虚血を把握することが可能なmotor evoked potential(MEP)モニタリングは, 術後の運動障害を予測するために用いられている5)15)18). またナビゲーションを併用して, 病変部の位置を予測することで, 低侵襲な手術が図られてい...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 37; no. 1; pp. 18 - 25
Main Authors 岩田, 真治, 松本, 洋明, 井上, 明宏, 大上, 史朗, 久門, 良明, 大西, 丘倫, 渡邉, 英昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2009
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.37.18

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Summary:「はじめに」脳神経外科手術では, より安全かつ確実な手術をめざして, 手術用顕微鏡を用いるマイクロサージェリーにさまざまな手術支援システムが導入されている. 脳動脈瘤や脳血管奇形などの脳血管障害の直達手術に際しては, 神経内視鏡を併用して手術用顕微鏡の死角を補うことで, より確実なネッククリッピングが行われており7)8)10)19)20), 錐体路虚血を把握することが可能なmotor evoked potential(MEP)モニタリングは, 術後の運動障害を予測するために用いられている5)15)18). またナビゲーションを併用して, 病変部の位置を予測することで, 低侵襲な手術が図られている1-4)12)14)16)17)21)22). われわれも, これらの内視鏡, MEPモニタリングおよびナビゲーションを顕微鏡下手術に併用している. 今回, 使用症例を検討し, それぞれの手術支援システムの有用性と問題点について報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.37.18