症候性静脈灌流障害を呈するAVMに対してPTAが有効であった1例

「はじめに」脳動静脈奇形 (arteriovenous malformation : AVM) の流出路となっている静脈洞が狭窄・閉塞し, シャント血が皮質に向かうと, 静脈うっ滞による静脈性梗塞や出血を呈する可能性がある. 今回, 上矢状静脈洞 (superior sagittal sinus : SSS) 狭窄による静脈灌流障害をきたした症例に対して経皮的血管拡張術 (percutaneous transluminal angioplasty : PTA) を施行し, 良好な結果を得られたので報告する. 「症例」患者 : 48歳, 女性. 家族歴 : 特記事項なし. 既往歴 : 45歳時に...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 48; no. 3; pp. 217 - 222
Main Authors 水橋, 里弥, 根木, 宏明, 大塚, 俊宏, 神山, 信也, 山根, 文孝, 米澤, あづさ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2020
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.48.217

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Summary:「はじめに」脳動静脈奇形 (arteriovenous malformation : AVM) の流出路となっている静脈洞が狭窄・閉塞し, シャント血が皮質に向かうと, 静脈うっ滞による静脈性梗塞や出血を呈する可能性がある. 今回, 上矢状静脈洞 (superior sagittal sinus : SSS) 狭窄による静脈灌流障害をきたした症例に対して経皮的血管拡張術 (percutaneous transluminal angioplasty : PTA) を施行し, 良好な結果を得られたので報告する. 「症例」患者 : 48歳, 女性. 家族歴 : 特記事項なし. 既往歴 : 45歳時に乳がんに対して切除術を行い, タモキシフェンを内服していた. 現病歴 : 47歳時に初発の症候性てんかんで発症した左前頭葉のAVMで当院に紹介となった. Spetzler & Martin Grade 4であり, 一旦は保存的治療の方針とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.48.217