末梢性めまい疑いにて耳鼻咽喉科を受診した危険なめまい症例の検討
「はじめに」めまいは臨床で毎日診察するほどの頻度の高い "common disease" である. めまいの原因は耳鼻咽喉科が多く遭遇する末梢前庭系の他に, 脳血管障害や心疾患などの見逃すと致死的になりうる『危険なめまい』があり, 適切な診断が必要である. 今回, 我々は, 末梢性めまいが疑われ耳鼻咽喉科を受診した後に, 中枢性および心原性めまいと診断された危険なめまい症例について検討したので, 症例提示をしながら文献学的考察とともに報告する. 「対象と方法」対象は平成28年6月から平成29年6月の1年間に, 急性めまいを主訴として耳鼻咽喉科外来を受診した211例のうち,...
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Published in | Equilibrium Research Vol. 77; no. 4; pp. 253 - 259 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
31.08.2018
日本めまい平衡医学会 |
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ISSN | 0385-5716 1882-577X |
DOI | 10.3757/jser.77.253 |
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Summary: | 「はじめに」めまいは臨床で毎日診察するほどの頻度の高い "common disease" である. めまいの原因は耳鼻咽喉科が多く遭遇する末梢前庭系の他に, 脳血管障害や心疾患などの見逃すと致死的になりうる『危険なめまい』があり, 適切な診断が必要である. 今回, 我々は, 末梢性めまいが疑われ耳鼻咽喉科を受診した後に, 中枢性および心原性めまいと診断された危険なめまい症例について検討したので, 症例提示をしながら文献学的考察とともに報告する. 「対象と方法」対象は平成28年6月から平成29年6月の1年間に, 急性めまいを主訴として耳鼻咽喉科外来を受診した211例のうち, 危険なめまいと診断された8例 (約3.8%, 男性3例 女性5例 平均年齢66±9.0歳) である. そのうち, 中枢性めまい6例 (約2.8%) , 心原性めまい2例 (約1.0%) であった. 見逃すと致死的に成り得る症例を危険なめまいと定義した. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.77.253 |