超高齢時代を見据えた歯科治療と長期安定を考えたインプラント治療

現在の超高齢社会におけるインプラント治療において,インプラント治療患者が,有病化や高齢化,あるいは要介護になった場合では,メインテナンスやトラブルが起こった際に,治療を行った歯科医院への通院が不可能になることもある.そのような場合では,インプラント補綴装置の管理や口腔内の変化への対応が困難な状態になってくる.また,口腔清掃状態の悪化に伴いインプラント周囲炎やインプラント体の動揺,経年的変化による上部構造やアバットメントの破折,スクリューの緩みなどが発生すると,対応も困難な状態になる.これからのインプラント治療は,患者のライフステージのなかで,口腔内の変化に順応でき,長期安定を維持できる補綴装置...

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Published in日本口腔インプラント学会誌 Vol. 35; no. 4; pp. 244 - 253
Main Author 田中, 秀樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 31.12.2022
日本口腔インプラント学会
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ISSN0914-6695
2187-9117
DOI10.11237/jsoi.35.244

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Summary:現在の超高齢社会におけるインプラント治療において,インプラント治療患者が,有病化や高齢化,あるいは要介護になった場合では,メインテナンスやトラブルが起こった際に,治療を行った歯科医院への通院が不可能になることもある.そのような場合では,インプラント補綴装置の管理や口腔内の変化への対応が困難な状態になってくる.また,口腔清掃状態の悪化に伴いインプラント周囲炎やインプラント体の動揺,経年的変化による上部構造やアバットメントの破折,スクリューの緩みなどが発生すると,対応も困難な状態になる.これからのインプラント治療は,患者のライフステージのなかで,口腔内の変化に順応でき,長期安定を維持できる補綴装置が求められている.
ISSN:0914-6695
2187-9117
DOI:10.11237/jsoi.35.244