Locomotive Syndromeの診断と治療

本講演では, Locomotive Syndrome(運動器症候群;ロコモ)の診断と治療(予防)について概説した後, 演者らが過去に実施した中高年に対する水中運動・温泉療法や健康(貯筋)運動処方結果などについても解説した. さらに, 運動器症候群に関わる今後の課題についても言及する. 要介護や寝たきりになる病因には, 脳卒中や認知症があるが, 約4人に1人は関節症や転倒による骨折など, 運動器の障害がその原因である. Locomotive Syndrome(Locomo)とは, 運動器の障害により要介護となる危険性の高い状態を指し, 日本整形外科学会が近年提唱している症候群である. 具体的には...

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Published in日本温泉気候物理医学会雑誌 Vol. 74; no. 1; pp. 10 - 12
Main Author 赤嶺, 卓哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本温泉気候物理医学会 2010
日本温泉気候物理医学会
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Summary:本講演では, Locomotive Syndrome(運動器症候群;ロコモ)の診断と治療(予防)について概説した後, 演者らが過去に実施した中高年に対する水中運動・温泉療法や健康(貯筋)運動処方結果などについても解説した. さらに, 運動器症候群に関わる今後の課題についても言及する. 要介護や寝たきりになる病因には, 脳卒中や認知症があるが, 約4人に1人は関節症や転倒による骨折など, 運動器の障害がその原因である. Locomotive Syndrome(Locomo)とは, 運動器の障害により要介護となる危険性の高い状態を指し, 日本整形外科学会が近年提唱している症候群である. 具体的には, 骨・関節・筋肉などの機能が衰えることにより自立性が低下し, 寝たきりになる可能性の高い状態である. Locomoの進んだ状態が運動器不安定症であり, その中の一部には要介護・寝たきりの方々も含まれる.
ISSN:0029-0343
1884-3697
DOI:10.11390/onki.74.10