脳動脈瘤手術における硬膜外前床突起除去の手技標準化の試み

「はじめに」傍前床突起動脈瘤の治療は, 血管内手術が選択される機会が増加している. しかし, 解離性や血栓化など動脈瘤の性状により外科的手術の適応となるものも存在し, その場合には前床突起削除が必要となることがある. とはいえ, 外科的手術の機会が少なくなっているため, それらの手技の習得機会が減少している. したがって, 重要な頭蓋底手技の1つである硬膜外前床突起除去の手技を標準化し, 効率よく安全に手技の取得ができるように試み, 今回その自験例を後方視的に検討した. 「対象」2014年10月から2017年6月までに同一手技で脳動脈瘤に対して硬膜外前床突起除去を施行した連続9例を対象とした....

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Published in脳卒中の外科 Vol. 47; no. 1; pp. 17 - 22
Main Authors 勝野, 亮, 石坂, 栄太郎, 杉村, 敏秀, 福田, 信, 川崎, 和凡, 稲葉, 泉, 木下, 由宇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2019
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.47.17

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Summary:「はじめに」傍前床突起動脈瘤の治療は, 血管内手術が選択される機会が増加している. しかし, 解離性や血栓化など動脈瘤の性状により外科的手術の適応となるものも存在し, その場合には前床突起削除が必要となることがある. とはいえ, 外科的手術の機会が少なくなっているため, それらの手技の習得機会が減少している. したがって, 重要な頭蓋底手技の1つである硬膜外前床突起除去の手技を標準化し, 効率よく安全に手技の取得ができるように試み, 今回その自験例を後方視的に検討した. 「対象」2014年10月から2017年6月までに同一手技で脳動脈瘤に対して硬膜外前床突起除去を施行した連続9例を対象とした. 男女比は2例 : 7例, 発症様式は破裂8例, 未破裂1例で, 動脈瘤部位は内頚動脈前壁動脈瘤2例, 内頚動脈上下垂体動脈瘤3例, 内頚動脈後交通動脈瘤3例, 脳底動脈上小脳動脈瘤1例, 動脈瘤の大きさは5.0mm以下4例, 5.1-15mm4例, 15mm以上1例であった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.47.17