頚部内頚動脈解離を合併した左内頚動脈-後交通動脈囊状破裂瘤の1例
「はじめに」くも膜下出血急性期には血管造影検査で出血源がわからないことがあり, その場合, 出血源の診断に難渋する. 今回, くも膜下出血急性期に頚部内頚動脈解離を認めたが頭蓋内に出血源を認めず, 後に動脈瘤が顕在化したことで診断がついた左内頚動脈-後交通動脈破裂瘤によるくも膜下出血の症例を経験した. 過去に同様の報告は少なく, 治療方針決定について検討を要したため, 文献的考察を含めて報告する. 「症例」症例 : 49歳, 女性. 主訴 : 後頚部痛. 既往歴 : 子宮筋腫術後. 現病歴 : 運転中に突然の後頚部痛および嘔気が出現したため, 前医を受診した. 同院で施行された頭部CTでくも膜...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 48; no. 1; pp. 49 - 52 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2020
日本脳卒中の外科学会 |
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Summary: | 「はじめに」くも膜下出血急性期には血管造影検査で出血源がわからないことがあり, その場合, 出血源の診断に難渋する. 今回, くも膜下出血急性期に頚部内頚動脈解離を認めたが頭蓋内に出血源を認めず, 後に動脈瘤が顕在化したことで診断がついた左内頚動脈-後交通動脈破裂瘤によるくも膜下出血の症例を経験した. 過去に同様の報告は少なく, 治療方針決定について検討を要したため, 文献的考察を含めて報告する. 「症例」症例 : 49歳, 女性. 主訴 : 後頚部痛. 既往歴 : 子宮筋腫術後. 現病歴 : 運転中に突然の後頚部痛および嘔気が出現したため, 前医を受診した. 同院で施行された頭部CTでくも膜下出血の診断であり, 当科に紹介となった. 神経学的所見 : Japan Coma Scale (JCS) 0. 激しい頭痛は認めるものの, 明らかな神経脱落所見なし. World Federation of Neurological Surgeons (WFNS) grade I, Hunt and Kosnik grade II. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.48.49 |