傍前床突起内頚動脈瘤の手術手技─硬膜内および硬膜外前床突起削除法の選択について

「はじめに」 傍前床突起部内頚動脈瘤(以下, PICAN)に関しては多くの分類や手術方法が論じられ, 報告されてきた. 一方, 近年血管内治療による同部位のANの良好な治療成績も報告されてきている. また, 直達術による視神経障害などの合併症の問題があり, 現在ではコイル塞栓術が主流となっている. しかし, ANから血管が分岐している場合, broad neckや大きなANなどではコイル塞栓術が適さず, 直達術によるclippingが必要となることも少なくない. 直達術の際に必要なanterior clionidectomy (ACD)に関しては, intraduralあるいはextradur...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 46; no. 2; pp. 97 - 103
Main Authors 森, 宏, 中川, 忠, 小澤, 常徳, 鎌田, 健一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2018
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.46.97

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Summary:「はじめに」 傍前床突起部内頚動脈瘤(以下, PICAN)に関しては多くの分類や手術方法が論じられ, 報告されてきた. 一方, 近年血管内治療による同部位のANの良好な治療成績も報告されてきている. また, 直達術による視神経障害などの合併症の問題があり, 現在ではコイル塞栓術が主流となっている. しかし, ANから血管が分岐している場合, broad neckや大きなANなどではコイル塞栓術が適さず, 直達術によるclippingが必要となることも少なくない. 直達術の際に必要なanterior clionidectomy (ACD)に関しては, intraduralあるいはextraduralのどちらかで行うかは術者の慣れや経験によることが多い. Dolencの手技で行う後者は, 現在では一般的となってきているが, ACDに際しては両法の特徴について習熟が必要と思われる. 自験例よりPICANの手術手技, 特にACDに関して両法の選択について検討した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.46.97