足関節捻挫に対する画像検査の活用

「はじめに」 足部・足関節の捻挫においてもっとも多い受傷機転は足部の底屈, 内がえしによる受傷であり, 外反捻挫と比べて圧倒的に多いと報告されている. そのため本論文においても内反捻挫に焦点をあてて話を進めていきたい. 発生頻度に関する先行研究においては, 全世界で1日あたり1万人に1人の割合で発症し, アメリカでは1年間のうちに1,000人あたり2.15人が罹患すると試算されている. スポーツにおいて外傷全体に占める足関節捻挫の割合は, 13.9~17%, 特にサッカーにおいては, 足関節外傷の発生率は11~31%であり, そのうち足関節捻挫の発生頻度は60~70%と他の競技と比べて高いと報...

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Published in理学療法学 Vol. 41; no. 8; pp. 600 - 606
Main Authors 酒井田, 千芽子, 鈴木, 雅子, 松下, 幸男, 高田, 彰人, 豊岡, 毅, 中村, 恵太, 大槻, 和美, 大森, 康高, 石崎, 亨, 杉浦, 史郎, 大山, 隆人, 城山, 恵理子, 鈴木, 裕佳, 木村, 安見, 志賀, 哲夫, 古手, 礼子, 西川, 悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.12.2014
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00009647387

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Summary:「はじめに」 足部・足関節の捻挫においてもっとも多い受傷機転は足部の底屈, 内がえしによる受傷であり, 外反捻挫と比べて圧倒的に多いと報告されている. そのため本論文においても内反捻挫に焦点をあてて話を進めていきたい. 発生頻度に関する先行研究においては, 全世界で1日あたり1万人に1人の割合で発症し, アメリカでは1年間のうちに1,000人あたり2.15人が罹患すると試算されている. スポーツにおいて外傷全体に占める足関節捻挫の割合は, 13.9~17%, 特にサッカーにおいては, 足関節外傷の発生率は11~31%であり, そのうち足関節捻挫の発生頻度は60~70%と他の競技と比べて高いと報告されている. しかしながら, 全例が医療機関を受診するわけではなく, 損傷部位や程度によって予後は大きく異なっている. 症状としては, 関節可動域制限, 筋力低下, 荷重時痛, この3つのファクターは復帰時期に影響するという報告や, 足関節捻挫後に慢性的な不安定感が遺残する割合は72.6%と高率であることが報告されている.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00009647387