脳卒中回復期リハビリテーションにおけるcTBS治療後の変化に関する検討

【目的】経頭蓋磁気刺激のひとつであるcTBS(continuous theta burst stimulation)を利用して,脳卒中回復期患者の非障害側大脳半球を刺激し,刺激前後の麻痺側上肢の運動学的変化と殿部荷重状態の変化についての即時効果を検討した。【対象】対象は脳血管障害により片麻痺を呈した回復期患者6名とした。【方法】cTBS前後で座圧計測装置(ニッタ社製)を上に端坐位となり,デジタルビデオカメラによって麻痺側肩関節外転,母指外転の2種類の動作を各2回撮像した。画像はFrame-DIAS IV(DKH社製)を用いて関節角度変化量・速度を求めた。cTBSは医師によって,非障害側運動野を...

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Published in理学療法学 Vol. 41; no. 2; pp. 84 - 85
Main Authors 松田, 雅弘, 万治, 淳史, 稲葉, 彰, 中島, 由季, 西村, 伊織, 平島, 富美子, 和田, 義明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.04.2014
日本理学療法士協会
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Summary:【目的】経頭蓋磁気刺激のひとつであるcTBS(continuous theta burst stimulation)を利用して,脳卒中回復期患者の非障害側大脳半球を刺激し,刺激前後の麻痺側上肢の運動学的変化と殿部荷重状態の変化についての即時効果を検討した。【対象】対象は脳血管障害により片麻痺を呈した回復期患者6名とした。【方法】cTBS前後で座圧計測装置(ニッタ社製)を上に端坐位となり,デジタルビデオカメラによって麻痺側肩関節外転,母指外転の2種類の動作を各2回撮像した。画像はFrame-DIAS IV(DKH社製)を用いて関節角度変化量・速度を求めた。cTBSは医師によって,非障害側運動野を刺激した。【結果】TBS後では殿部荷重量座圧は対称的となり,麻痺側上肢の関節角度変化と速度は有意に改善を認めた。【結語】TBSによって,回復期患者で麻痺の程度が重度でも,運動学的指標と殿部荷重量の変化に改善を認め,TBSによる即時効果が示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00009352625