橈骨遠位端骨折後症例のダーツスロー・モーション面ROMとDASHスコアの関係

【目的】本研究の目的は,橈骨遠位端骨折後症例についてダーツスロー・モーション(DTM)面ROMとDASHスコアの関係を検討することである。【方法】対象は橈骨遠位端骨折後症例18名とした。身体機能は患側の掌背屈,橈尺屈,回内外,DTM面ROMと握力の患健比を評価した。DTM面ROMの計測は開発したゴニオメーターを使用した。ADL能力は上肢の運動器疾患に用いるDASHスコアにて評価した。DASHスコアと各ROM,握力との相関を調査した。【結果】DASHスコアとDTM面ROM(r=-0.681, p=0.002),握力の患健比(r=-0.488, p=0.040)で有意な相関が得られ,その他には有意...

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Published in理学療法学 Vol. 40; no. 3; pp. 169 - 175
Main Authors 今北, 英高, 粕渕, 賢志, 藤田, 浩之, 土肥, 義浩, 福本, 貴彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.06.2013
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00008722925

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Summary:【目的】本研究の目的は,橈骨遠位端骨折後症例についてダーツスロー・モーション(DTM)面ROMとDASHスコアの関係を検討することである。【方法】対象は橈骨遠位端骨折後症例18名とした。身体機能は患側の掌背屈,橈尺屈,回内外,DTM面ROMと握力の患健比を評価した。DTM面ROMの計測は開発したゴニオメーターを使用した。ADL能力は上肢の運動器疾患に用いるDASHスコアにて評価した。DASHスコアと各ROM,握力との相関を調査した。【結果】DASHスコアとDTM面ROM(r=-0.681, p=0.002),握力の患健比(r=-0.488, p=0.040)で有意な相関が得られ,その他には有意な相関は得られなかった。【結論】橈骨遠位端骨折後症例でのADL能力の回復には,DTM面ROMと握力との関連性があきらかにされた。またDTM面ROMは,橈骨遠位端骨折後のADLの回復に重要な役割を果たしていたことから,ADLの中でよく使われる運動であり,重要な運動方向であるということが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00008722925