発症早期の脳血管障害患者における垂直認知と座圧分布の関係

本研究の目的は,発症早期の脳血管障害患者における垂直認知の偏倚と座圧分布の関連について検討することである。対象は脳血管障害患者21例とし,前額面と矢状面における垂直認知と水平座面での座圧を測定した。その結果,前額面では自覚的な視覚垂直認知と身体垂直認知の動揺性が大きいほど,座圧は麻痺側に偏倚していた。一方,矢状面では垂直認知と座圧に有意な関連は認めなかった。以上から,前額面における垂直定位の不安定性が座位姿勢制御に影響することが示唆された。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法学 Vol. 41; no. 2; pp. 78 - 79
Main Authors 井上, 真秀, 藤野, 雄次, 蓮田, 有莉, 細谷, 学史, 森田, 菜々恵, 深田, 和浩, 高石, 真二郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.04.2014
日本理学療法士協会
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:本研究の目的は,発症早期の脳血管障害患者における垂直認知の偏倚と座圧分布の関連について検討することである。対象は脳血管障害患者21例とし,前額面と矢状面における垂直認知と水平座面での座圧を測定した。その結果,前額面では自覚的な視覚垂直認知と身体垂直認知の動揺性が大きいほど,座圧は麻痺側に偏倚していた。一方,矢状面では垂直認知と座圧に有意な関連は認めなかった。以上から,前額面における垂直定位の不安定性が座位姿勢制御に影響することが示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00009352622