多職種連携における看護職の役割

2025年問題を間近にひかえ, 患者の医療・介護ニーズはますます多様化・複雑化しており, 看護職は, より専門性を高め, 看護職間のみならず多職種と業務を分担しながら連携し, 安全で患者の状況にあわせた適切な医療を提供していくことが重要である. 多様化・複雑化する患者ニーズに対応するべく, 1995年に認定看護師制度が発足された. 認定看護師とは, 特定の看護分野における熟練した看護技術及び知識を用いて, あらゆる場で看護を必要とする対象に, 水準の高い看護実践ができる日本看護協会の認定を受けた看護師をいう. 2015年10月には, チーム医療を推進し看護師がその役割をより発揮するため,「特定...

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Published in日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 125; no. 3; pp. 258 - 263
Main Author 井川, 順子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 20.03.2022
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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ISSN2436-5793
2436-5866
DOI10.3950/jibiinkotokeibu.125.3_258

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Summary:2025年問題を間近にひかえ, 患者の医療・介護ニーズはますます多様化・複雑化しており, 看護職は, より専門性を高め, 看護職間のみならず多職種と業務を分担しながら連携し, 安全で患者の状況にあわせた適切な医療を提供していくことが重要である. 多様化・複雑化する患者ニーズに対応するべく, 1995年に認定看護師制度が発足された. 認定看護師とは, 特定の看護分野における熟練した看護技術及び知識を用いて, あらゆる場で看護を必要とする対象に, 水準の高い看護実践ができる日本看護協会の認定を受けた看護師をいう. 2015年10月には, チーム医療を推進し看護師がその役割をより発揮するため,「特定行為に係る看護師 (以下特定行為看護師) の研修制度」が開始された. 特定行為看護師とは, 医師又は歯科医師の判断を待たずに, 手順書により, 一定の診療の補助 (例えば脱水時の点滴, 気管カニューレの交換, 褥瘡などの治療における壊死組織の除去など) を行う看護師をいう. さらに, 多様化・複雑化する患者のニーズに応えるためには, 看護職の専門性を高めるだけでなく連携する力も養成していく必要があり, 京都大学医学部附属病院 (以下当院) では, 京都府地域医療介護総合確保基金の支援を受け, 京都府域の医療施設間での在籍による人事交流事業を推進している.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.125.3_258