SATB2 抗体による免疫組織化学染色が診断に有用であった声帯発生の spindle cell carcinoma の症例
紡錘細胞癌 (Spindle cell carcinoma) は扁平上皮癌の亜型とされるが, 通常の扁平上皮癌とは異なる部分も多い. 今回, 診断に難渋した声帯発生の紡錘細胞癌の1例を経験した. 症例は87歳男性. 初回手術の病理診断では結節性筋膜炎が鑑別に挙がったが, 短期間に急速な増大と再発を繰り返し診断に難渋した. 再手術の病理組織診断では, 既知の病理組織像や染色マーカーに加え, SATB2 (Special AT-rich sequence-binding protein 2) 抗体による免疫組織化学染色が診断に有用であった....
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Published in | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 128; no. 3; pp. 228 - 233 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
20.03.2025
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 |
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Summary: | 紡錘細胞癌 (Spindle cell carcinoma) は扁平上皮癌の亜型とされるが, 通常の扁平上皮癌とは異なる部分も多い. 今回, 診断に難渋した声帯発生の紡錘細胞癌の1例を経験した. 症例は87歳男性. 初回手術の病理診断では結節性筋膜炎が鑑別に挙がったが, 短期間に急速な増大と再発を繰り返し診断に難渋した. 再手術の病理組織診断では, 既知の病理組織像や染色マーカーに加え, SATB2 (Special AT-rich sequence-binding protein 2) 抗体による免疫組織化学染色が診断に有用であった. |
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ISSN: | 2436-5793 2436-5866 |
DOI: | 10.3950/jibiinkotokeibu.128.3_228 |