最終健常確認から6時間以上経過した急性期脳梗塞に対する脳血栓回収療法の検討
「はじめに」2014年に発表されたランダム化比較試験により, 発症から6時間以内の主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞に対し, recombinant tissue-type plasminogen activator(rt-PA)静注療法を含む内科的治療に脳血栓回収療法を追加することが, 患者転帰を改善させるという科学的根拠が示された. 一方で, 覚醒時に症状が認められた脳梗塞(wake-up stroke:WUS)や発症が目撃されておらず正確な発症時間が特定できないなど発症時間が不明な脳梗塞は, 脳梗塞全体の15-25%を占めるといわれている. 脳血栓回収療法は原則として最終健常確認時間より8時...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 49; no. 1; pp. 48 - 51 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2021
日本脳卒中の外科学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0914-5508 1880-4683 |
DOI | 10.2335/scs.49.48 |
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Summary: | 「はじめに」2014年に発表されたランダム化比較試験により, 発症から6時間以内の主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞に対し, recombinant tissue-type plasminogen activator(rt-PA)静注療法を含む内科的治療に脳血栓回収療法を追加することが, 患者転帰を改善させるという科学的根拠が示された. 一方で, 覚醒時に症状が認められた脳梗塞(wake-up stroke:WUS)や発症が目撃されておらず正確な発症時間が特定できないなど発症時間が不明な脳梗塞は, 脳梗塞全体の15-25%を占めるといわれている. 脳血栓回収療法は原則として最終健常確認時間より8時間以内が治療適応となるため, 発症時間が不明な場合には治療の対象外となる場合が多い. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.49.48 |