耳鼻咽喉科教育研修プログラムにおける気管切開術の全国調査

「目的」: 本邦では気管切開術の手技, 気管切開チューブ選択, そして術後管理についてのガイドラインや一定の指針がなく, 各施設の裁量に任されている現状がある. そこで, 将来的に実践的で安全な気管切開術の指針を策定するための重要な基礎データを得ることを目的として全国調査を行った. 「対象と方法」: 日本の耳鼻咽喉科専門研修プログラムの基幹施設である101施設に対して, 2020年8月にアンケートを送付し, 101施設全てから回答を得ることができた. アンケート内容は, 病床数と耳鼻咽喉科常勤医師数, 気管切開術における手術体制, およびICUで管理されている長期気管挿管患者に対して施行する待...

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Published in日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 128; no. 3; pp. 250 - 252
Main Authors 東野, 正明, 齋藤, 康一郎, 塚原, 清彰, 兵頭, 政光, 平林, 秀樹, 河田, 了
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 20.03.2025
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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Summary:「目的」: 本邦では気管切開術の手技, 気管切開チューブ選択, そして術後管理についてのガイドラインや一定の指針がなく, 各施設の裁量に任されている現状がある. そこで, 将来的に実践的で安全な気管切開術の指針を策定するための重要な基礎データを得ることを目的として全国調査を行った. 「対象と方法」: 日本の耳鼻咽喉科専門研修プログラムの基幹施設である101施設に対して, 2020年8月にアンケートを送付し, 101施設全てから回答を得ることができた. アンケート内容は, 病床数と耳鼻咽喉科常勤医師数, 気管切開術における手術体制, およびICUで管理されている長期気管挿管患者に対して施行する待機的な気管切開術に関する手術方法, 術後管理, 術後合併症, 教育方法とした. 「結果」:「1. 気管切開術の手術体制」「(1)手術場所」気管切開術を施行する場所は, 手術室が61.4%, ICUのベッドサイドが26.7%であった.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.128.3_250