急性期脳卒中患者の肺理学療法に取り組んで

脳卒中患者の早期リハビリテーション(以下リハと略す)を押し進める上で, 急性期からの取り組みが重要であることは, 周知の事実である。現在, 少しずつだが ICUの段階から理学療法士(以下 PTと略す)が早期リハに取り組みだして来ている。しかし, 急性期脳卒中患者の早期リハの展開を滞らせる大きな原因となる, 発症直後や術後の肺合併症に対して取り組んでいる PTはまだ少ないのが現状であろう。当院において, PTが ICUで急性期脳卒中患者の肺合併症に対し, 肺理学療法を行うようになって5年になる。試行錯誤を繰り返しなから当院での肺理学療法が形づけられてきている。最近では, 肺合併症の発生が予想され...

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Published in理学療法学 Vol. 20; no. 3; pp. 145 - 147
Main Authors 石岡, 裕子, 岡田, しげひこ, 幡鎌, 範昭, 一重, 吉史, 杉原, 俊一, 赤羽根, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 01.05.1993
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00001306645

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Summary:脳卒中患者の早期リハビリテーション(以下リハと略す)を押し進める上で, 急性期からの取り組みが重要であることは, 周知の事実である。現在, 少しずつだが ICUの段階から理学療法士(以下 PTと略す)が早期リハに取り組みだして来ている。しかし, 急性期脳卒中患者の早期リハの展開を滞らせる大きな原因となる, 発症直後や術後の肺合併症に対して取り組んでいる PTはまだ少ないのが現状であろう。当院において, PTが ICUで急性期脳卒中患者の肺合併症に対し, 肺理学療法を行うようになって5年になる。試行錯誤を繰り返しなから当院での肺理学療法が形づけられてきている。最近では, 肺合併症の発生が予想される患者に対し, 予防的な肺理学療法が行われ始め, 肺合併症の発生が減少し, また重症も少なくなってきている。その結果, 早期リハが滞ることなく, 展開できてきている。今回, 当院の急性期脳卒中患者の肺理学療法の現状を紹介する。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00001306645