臥床が膝屈・伸筋力に与える影響と筋力増強訓練の効果

本研究の目的は,臥床が膝屈・伸筋力に与える影響と臥床中の筋力増強訓練の効果について検討することである。対象は,股関節の手術を受けた患者の健側下肢とした。10名は臥床中訓練を行なわず,8名はSLR訓練を1日5回最大努力にて行なった。その結果,臥床前後で大腿四頭筋は有意に筋力低下したが,ハムストリングスの筋力は変化を示さなかった。また,臥床前後で角速度,筋収縮の違いによる筋力低下の差はなかった。臥床中の筋力増強訓練では,筋力の増加は示さなかった。SLR訓練は,30°/secの求心性筋力のみにおいて訓練効果があった。下肢への荷重刺激の重要性が示唆された。...

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Published in理学療法学 Vol. 18; no. 4; pp. 397 - 403
Main Authors 市橋, 則明, 伊藤, 浩充, 坂本, 年将, 有村, 恵子, 吉川, 順子, 三浦, 元, 中西, 裕紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 10.07.1991
日本理学療法士協会
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Summary:本研究の目的は,臥床が膝屈・伸筋力に与える影響と臥床中の筋力増強訓練の効果について検討することである。対象は,股関節の手術を受けた患者の健側下肢とした。10名は臥床中訓練を行なわず,8名はSLR訓練を1日5回最大努力にて行なった。その結果,臥床前後で大腿四頭筋は有意に筋力低下したが,ハムストリングスの筋力は変化を示さなかった。また,臥床前後で角速度,筋収縮の違いによる筋力低下の差はなかった。臥床中の筋力増強訓練では,筋力の増加は示さなかった。SLR訓練は,30°/secの求心性筋力のみにおいて訓練効果があった。下肢への荷重刺激の重要性が示唆された。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00001306327