画像検査によって副腎皮質機能低下症が支持された猫の1例

元気消失,食欲不振を主訴とし,循環血液量低下を呈した猫にACTH (adrenocorticotropic hormone)刺激試験,X線検査,超音波検査およびCT検査を実施した。臨床症状,コルチゾール値低下,小心症,細い肺血管を伴う循環血液量減少とともに小さな副腎の所見から,副腎皮質機能低下症と診断した。画像検査は,副腎皮質機能低下症の補助診断として有用であった。猫の副腎皮質機能低下症は極めて稀な疾患ではあるが,非特異的な臨床症状と循環血液量減少を呈する猫に対して,犬と同様に画像診断上,副腎皮質機能低下症を考慮する必要があると考えられた。...

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Published in動物臨床医学 Vol. 18; no. 2; pp. 31 - 34
Main Authors 東野, 崇, 三好, 雅史, 東野, 貢, 山田, 一孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 動物臨床医学会 2009
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Summary:元気消失,食欲不振を主訴とし,循環血液量低下を呈した猫にACTH (adrenocorticotropic hormone)刺激試験,X線検査,超音波検査およびCT検査を実施した。臨床症状,コルチゾール値低下,小心症,細い肺血管を伴う循環血液量減少とともに小さな副腎の所見から,副腎皮質機能低下症と診断した。画像検査は,副腎皮質機能低下症の補助診断として有用であった。猫の副腎皮質機能低下症は極めて稀な疾患ではあるが,非特異的な臨床症状と循環血液量減少を呈する猫に対して,犬と同様に画像診断上,副腎皮質機能低下症を考慮する必要があると考えられた。
ISSN:1344-6991
1881-1574
DOI:10.11252/dobutsurinshoigaku.18.31