病棟スタッフからの質問とそれらに対する薬剤師による薬学的対応
薬剤師の職務は医薬品の適正使用であり, 調剤, 医薬品管理, 医薬品情報提供, 服薬指導などを通して, 患者に対する有効かつ安全な薬物治療を提供することである. 病院薬剤師は近年, 薬剤管理指導業務の拡充に伴い, 医療チームの一員として積極的に薬物療法に関与しているばかりか1,2)医療事故を未然に防ぐためのセーフティマネージャーとしての役割も担っている3). 一方, 日常の病棟業務においては, 医師, 看護師から医薬品に関する質問を受ける場面も多くなり, これらに対して, 薬学的視点に基づいた回答をすることで, 処方の変更や投与法の変更などに深く関わるようになってきた. しかし, 医療現場での...
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Published in | 医療薬学 Vol. 31; no. 8; pp. 679 - 685 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
10.08.2005
日本医療薬学会 |
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ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.31.679 |
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Summary: | 薬剤師の職務は医薬品の適正使用であり, 調剤, 医薬品管理, 医薬品情報提供, 服薬指導などを通して, 患者に対する有効かつ安全な薬物治療を提供することである. 病院薬剤師は近年, 薬剤管理指導業務の拡充に伴い, 医療チームの一員として積極的に薬物療法に関与しているばかりか1,2)医療事故を未然に防ぐためのセーフティマネージャーとしての役割も担っている3). 一方, 日常の病棟業務においては, 医師, 看護師から医薬品に関する質問を受ける場面も多くなり, これらに対して, 薬学的視点に基づいた回答をすることで, 処方の変更や投与法の変更などに深く関わるようになってきた. しかし, 医療現場での薬剤師は重要な立場に立たされてはいるものの, その存在価値については医療スタッフや社会から十分評価されていないのが現状といえる. そのため, 薬剤師は, 薬学的介入によって医薬品適正使用や医療の質の向上に繋がったデータを積極的にアピールしていく必要がある4,5). そこで本報では, 病棟スタッフからの質問に対する薬学的関与の状況を調査し, 医師と看護師が薬剤師に求める情報の質的相違点およびその要因について解析した. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.31.679 |