心房細動に対する持続ペーシング下カテーテルアブレーションの有効性

EnSiteシステムを用いた心房細動(AF)に対する肺静脈隔離術(PVI)においてより治療の精度を上げる方法として,アブレーションカテーテル先端よりの持続ペーシング下アブレーション(以下,CPアブレーション)法を開発し,その有効性に関して従前の連続焼灼法と比較検討した.【方法】発作性AFに対しPVIを施行したCPアブレーション法群および連続焼灼法群の各群連続8症例(CPアブレーション法群:男性4例,女性4例,平均年齢 68.9±9.9歳,連続焼灼法群:男性6例,女性2例,平均年齢 59.5±9.9歳)に関して,総焼灼時間・総透視時間・手技時間を検討し,また肺静脈隔離後の不顕性伝導および再伝導の...

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Published in心電図 Vol. 38; no. 1; pp. 5 - 12
Main Authors 櫻井, 聖一郎, 堀田, 大介, 大堀, 克己, 福田, 康司, 山日, 千明, 春木, 康伸, 柴田, 正慶, 山川, 暢子, 津久井, 宏行, 三浦, 卓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 20.03.2018
日本不整脈心電学会
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ISSN0285-1660
1884-2437
DOI10.5105/jse.38.5

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Summary:EnSiteシステムを用いた心房細動(AF)に対する肺静脈隔離術(PVI)においてより治療の精度を上げる方法として,アブレーションカテーテル先端よりの持続ペーシング下アブレーション(以下,CPアブレーション)法を開発し,その有効性に関して従前の連続焼灼法と比較検討した.【方法】発作性AFに対しPVIを施行したCPアブレーション法群および連続焼灼法群の各群連続8症例(CPアブレーション法群:男性4例,女性4例,平均年齢 68.9±9.9歳,連続焼灼法群:男性6例,女性2例,平均年齢 59.5±9.9歳)に関して,総焼灼時間・総透視時間・手技時間を検討し,また肺静脈隔離後の不顕性伝導および再伝導の有無についても検討した.【結果】CPアブレーション法群で総焼灼時間(23.8±4.3分vs. 29.5±4.6分,p=0.03),および総透視時間(27.0±6分vs. 36.0±6分,p=0.05)の短縮が得られた.手技時間(123.8±9分vs. 113.9±13.5分,p=0.23),および不顕性伝導(8例中4例vs. 8例中2例,p=0.32),再伝導の有無(8例中4例vs. 8例中2例,p=0.32)に関しては差を認めなかった.【結語】CPアブレーション法により,総焼灼時間および総透視時間の短縮が得られた.(心電図,2018;38:5~12)
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.38.5