神経学的転帰が良好であった溺水・心肺停止の1症例

50歳女性。知人と訪れたビーチで海に入った後,海面に腹臥位で浮いている状態で発見された。即座に救出されたが溺水,心肺停止の状態であり,心肺蘇生を施され自己心拍は再開した。最短心停止時間:27分,水没時間:8~18分の時間経過を確認した。自己心拍再開後も昏睡状態であったが,ICU入室後より意識状態は改善したため予定していた体温管理療法は行わなかった。神経学的転帰は良好であり本人の希望により入院4日目に退院となった。溺水による心肺停止蘇生後において,水没時間は神経学的予後を推測する因子として有用であった。キーワード:溺水,心肺停止,神経学的予後,水没時間...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in蘇生 Vol. 40; no. 1; pp. 15 - 18
Main Authors 長間, 将樹, 佐久田, 豊, 梅村, 武寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本蘇生学会 26.04.2021
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:50歳女性。知人と訪れたビーチで海に入った後,海面に腹臥位で浮いている状態で発見された。即座に救出されたが溺水,心肺停止の状態であり,心肺蘇生を施され自己心拍は再開した。最短心停止時間:27分,水没時間:8~18分の時間経過を確認した。自己心拍再開後も昏睡状態であったが,ICU入室後より意識状態は改善したため予定していた体温管理療法は行わなかった。神経学的転帰は良好であり本人の希望により入院4日目に退院となった。溺水による心肺停止蘇生後において,水没時間は神経学的予後を推測する因子として有用であった。キーワード:溺水,心肺停止,神経学的予後,水没時間
ISSN:0288-4348
1884-748X
DOI:10.11414/jjreanimatology.40.1_15