トルク,スピード,周径からみた廃用性筋萎縮の検討

廃用性筋萎縮が生じた膝伸筋のトルク,スピード,大腿周径の変化を測定した。廃用によって,トルク,スピード,周径のそれぞれに減少を認めた。減少率は,スピードに比較してトルクが高く,ST線維の萎縮の強さが推測された。さらに当院での通常の訓練を行った後に第二回の測定を行った。その結果,統計的にトルクのみ改善を認め,スピードと周径に変化はなかった。今後,スピードに対するアプローチも必要と思われた。廃用による周径とトルク,スピードの相関は,低いか,無相関であった。周径で厳密に筋力を推定することは困難であり,評価としての周径の意義について測定方法を含めた再考が必要と思われた。...

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Published in理学療法学 Vol. 17; no. 2; pp. 117 - 122
Main Authors 川島, 昭彦, 三ツ木, 裕子, 横塚, 政久, 野鳥, 長子, 三ツ木, 豊, 栗山, 節郎, 田村, 真佐美, 川島, 敏生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 10.03.1990
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00001306088

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Summary:廃用性筋萎縮が生じた膝伸筋のトルク,スピード,大腿周径の変化を測定した。廃用によって,トルク,スピード,周径のそれぞれに減少を認めた。減少率は,スピードに比較してトルクが高く,ST線維の萎縮の強さが推測された。さらに当院での通常の訓練を行った後に第二回の測定を行った。その結果,統計的にトルクのみ改善を認め,スピードと周径に変化はなかった。今後,スピードに対するアプローチも必要と思われた。廃用による周径とトルク,スピードの相関は,低いか,無相関であった。周径で厳密に筋力を推定することは困難であり,評価としての周径の意義について測定方法を含めた再考が必要と思われた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00001306088